Feminist Zine Collective

femi Zine Collective

フェミZineコレクティブ

ダンワら連(2015)、 黙ってら連(2016)、 NoWar連(2018)、 homeら連(2019)

黙ってら連のZine!

沖縄の元海兵隊兵士性暴力事件被害者の追悼と米軍基地撤退を求め、
黙ってら連!による、沈黙のスタンディングアピールのジン、完成しました~!
15×26cm と長細い形<
16ページ 
裏表紙にステッカー付き
スタンディング参加者をスケッチしたものに、参加者ひとりひとりのメッセージが書き入まれています。f:id:danwararen:20160701011307j:plain

最後のページには今回の性暴力事件から戦後まで遡る約180cmにも及ぶ、哀しくも長い沖縄性犯罪史(犯罪として明るみになった事件のみ)がついています。
表紙は沖縄では死者の魂を運ぶというハーベールー(蝶)のイメージです。このジンを広げて、そのまま追悼スタンディングに使えます。
沈黙スタンディングの参加者は7人(スケッチの飛び入り参加も含む)。
それぞれ言葉にならない思いで、追悼と抗議のために、少しのメッセージを持って立っている姿を、描きとめました。
ハーベールーのようなZineです。
(mi)

f:id:danwararen:20160701011344j:plain

f:id:danwararen:20160701011219j:plain

黙ってら連 「軍隊・基地いらない 性暴力NO!」 群蝶のスタンディングアピール 第2回

 沖縄で元海兵隊米軍属によって尊厳と命を奪われた方の追悼、抗議の意味で、わたしたち「黙ってら連」は5人で2回目のスタンディングアピールをしました。

6月9日、夜7時、新宿東南口広場。

今日は、たくさんの黒い蝶が舞いました。

f:id:danwararen:20160622001810j:plain

沖縄では蝶は死者と生者をつなぐ霊媒の役割があると言います。(朝鮮半島でも同じように言います)
大小さまざま、模様もちがう蝶たち。......1948年......1955年......1993年......2016年...... 米兵による性暴力被害を受けた事件があった年号も刻まれます。ところどころに「and more, more」のカード。
これは、事件として記録すらされない、声をあげられない・なかった存在を意味します。
新宿のネオンのなかで、蝶たちは1本の木のように群れ飛び、無念の思いをわたしたちに訴えているようでした。

f:id:danwararen:20160622011908j:plain

群蝶の木の下には、「基地いらない 性暴力やめろ」と書いた黒い布を敷き、「No rape! No military! No base!」などのプラカードや、沖縄の新聞記事を並べました。


道行く人のほとんどは、ちらっと見て通り過ぎます。
立ち止まってくれる人の多くは、中国系の人など観光で日本に来ているらしい人たちでした。
いちばん熱心に見てくれたのは、3人の親子。
4,5歳の女の子は、前回からスタンディングのスケッチをするメンバーのIさんの隣に来てじっと見つめています。
「絵、描く?」とIさん訊くと、こくりとうなづき、座り込んで熱心にわたしたちのスタンディングを描きはじめました。

f:id:danwararen:20160622002508j:plain

その凝視するまなざしは、何かを見通すような力づよさがあり、30分近くでしょうか、こんなふうに描きあげてくれました。
その間、ご両親もじっと立ってみつめていました。

f:id:danwararen:20160626000838j:plain

もうすぐZINEできます!

1時間くらいスタンディングをしてから、メンバーでおしゃべり。
性暴力の根深さ、わたしたちの日常にまさにつながっている問題だということを本当に感じます。

最近、韓国ソウルの地下鉄江南(カンナム)駅で起きた女性嫌悪殺人。事件直後、「女性暴力・殺害には社会が応えなければならない」というひとりの人の呼びかけで、被害者の追悼と事件に抗するメッセージを付箋に書いて貼ったことから数多くの女性たちが共鳴し駅を埋め尽くすという行動が起きました。
黙ってられない、黙ってられない、その思いを小さな場所でも日常のなかでも表現していきましょう! (ゆ)

f:id:danwararen:20160622012212j:plain
NO!性暴力 軍隊・基地にNO!

黙ってら連 「軍隊・基地いらない 性暴力NO!」 スタンディングアピール

 沖縄では、このかん、元海兵隊米軍属によって尊厳と命を奪われた方の追悼、抗議の集会、米軍基地に対しての阻止を表す行動がなされています。

米軍嘉手納基地前で、キャンプ・フォスター司令部前で、キャンプ・シュワブ前で、キャンプ・ゴンサルベスで。報道やネット上にあがっていないところでも、何かかしらの集まり、行動が持たれているのだと思います。6月19日には県民集会も開かれます。

この日、新宿でわたしたち「黙ってら連」も、それぞれの思いをもってスタンディングアピールをしました。

f:id:danwararen:20160604014850j:plain

黙ってられないぞ、黙らさせられないぞ、(沈黙していても)黙ってるのではないのだぞ、そんな思いで集まったひとたち。「黙ってら連」です。

プラカード、バナーには、
「沖縄の女性たちと怒りをともに 
軍隊のある限り続く 性暴力被害はもういやだ! 沈黙の怒りを受け止めよ!

「基地いらない 性暴力やめろ」

「No rape! No military! No base!」
などと言った言葉が。

道行くひとに、事件のこと、そして沖縄で追悼・抗議の集まりがもたれていることを知ってもらうために、新聞のコピーや、以下の集会チラシ、キャンドル(風が強くて灯が消えてしまいましたが)も持参しました。

「元米海兵隊兵士の事件被害者を追悼し、米軍の撤退を求める集会」

http://www.projectdisagree.org/2016/05/522.html 


途中、他言語話者の方に、写真を撮ってよいですかと尋ねられ、このスタンディングの趣旨を話そうとしたら、
沖縄での事件、ニュースを見て知っています。この取り組み、いいですね。
と言われました。

一時間くらいスタンディングをしていましたが、黙ってら連のひとりが、スケッチを始めました。
「ZINEつくろうと思って」
スタンディングしている間に、ZINEのページがどんどんつくられていきます。
完成か?と思ったところで、宿題を持ち帰るひとも出て、ZINEを手にするのはもう少し先になりました。


「この事件を知って傷ついている」、「わたしだったかもしれない」
それは、決して他人ごとにはできない、「わたし」が生きる日々のなかで、いつも隣合わせです。
家で、学校で、職場で、路上で。暮らす場において、放置された性暴力に、向かい合わせにさせられている。そんな言葉が、黙ってら連のひとりから発せられました。
だからこそ、この事件を知って傷つく「わたし」がいるし、互いに手当が必要な「わたし」がいるし、こうして性暴力にNOと声にあげたい「わたしがいる、のだと思います。
もちろん、米軍基地が沖縄に集中し、軍隊のもつ暴力にさらされ尊厳・いのちが奪われ続けていて、それは戦前から今に至る日米軍事体制による支配という暴力を沖縄は振るわれ続けているのだということ、そのことに、関東に暮らしここに立つ「わたし」として向き合いながら。

スタンディングアピールはまた次回へと続きます。

NO!性暴力 軍隊・基地にNO!